往復書簡2014第1便「再開してみました」

今年も朝日カルチャーセンター立川教室さんのご厚意で「新しい親子の体育」を実施することになりました。もう開催日までひと月を切るという直前のタイミングですが、昨年同様、ちょっとした往復書簡をやってみたいと思います。

 

実は今年、私はもうテーマを決めているんです。
それは子供同士の「ケンカ」。

5歳になる私の娘が通う幼稚園は、かなり自由放任的にのびのびとやってくれるんです。だから選んだのですが、そこの先生曰く「最近の子供はケンカをしてくれない」とのこと。この幼稚園は子供同士のケンカをよほどのことでもない限り基本的に止めないそうです。なぜなら思い切り取っ組み合った方が、あとで仲良くなるからだとか。ここを中途半端にしてしまうと、かえって陰湿ないじめや意地悪につながるので、むしろケンカをしてほしい位なのだそうです。でも、しない。しつけが行き届きすぎているのか、ケンカは良くないものとする社会の風潮が染み付いているのかよく分からないけれども、ケンカをしてくれないそうなんです。

私は基本的にこの先生にかなり共感します。子供のケンカは水疱瘡やはしかみたいなもので、なるべく幼少期にがっつりやっておかないと、大人になってから変な揺り戻しが来ます。学校でのいじめ問題然り、昨今のちょっとしたミスをあげつらって散々叩きのめす「炎上」と言われるような現象もここに含まれるのではないかと思うのです。でも、今の子供達はケンカをしない。この風潮は今に始まったことではなく、私たちくらいの親の世代にはすでにあったような気がしています。だから、ケンカの仕方が受け継がれることなく失われてしまった。今の子供の世界はそんな状況なんじゃないかと思うんですよね。

だから今回はケンカの仕方や、それにつながるワークをしようかと思っているのです。でも別に「必勝法」を伝授する訳ではありません。言わば「ルール」というか。思い切りやりながらもお互いに怪我させず、やりすぎないような取っ組み合いの仕方が自然に身に付くようなドリルをできればと考えているのです。

どうでしょう。こんなこと言っちゃったら参加者が減ったりして(苦笑)

 

北川